「人は都市に振り付けられている」という仮説を基に、東京芸術劇場前に立つ4つの看板周辺エリアをリサーチ、そのエリアを通行する100人の行動を12のパターンに振り分け、抽出された438の行動を音源化した。
ルール
◯準備するもの
Bluetoothイヤホン・スマートフォン(使用アプリ tempo・flacbox)
※自分のイヤホンを装着し、スマホを受け取る(誰のイヤホンに繋がっているかはわからない)
⓪4つの抽選箱*から各1枚ずつくじ引きをする
→出てきた番号/記号=各辺の始点・終点(それ以外の4点は行けない)
*抽選箱:行動パターン表の始点・終点より算出された確率に基づいてくじが入っている(すべての数字/記号が含まれているとは限らない、偏りのあるくじ)
①イヤホンから聞こえるメトロノーム音を歩速として、シャッフル再生される音源の指示に従って、抽選で決められた終点を目指して歩く
②辺に着いた時のみ手元のスマホをのメトロノームを操作可能→他者の歩速が変わる
音源データ(google drive)
ダウンロードして街中でシャッフル再生すれば、都市による振付から逸脱して街中を歩ける・・・かもしれない。
(ショーイングではflacboxというアプリを使用しました)
行動パターン表(抜粋)
定点撮影した映像を分析し、通過する人々1人ずつの行動を2〜3秒毎に分析、パターン化した。
始点・終点マップ
観察地点のエリアにそれぞれ番号を振り、どこから来てどこへ抜けていくのかの統計を算出した。
note
・ダンサーの特権的身体の排除
テクニックや個々の特性ではなく、誰もが参加の可能性のあるダンスを目指す。
→歩く、走る、止まるといった単純なタスク
・振付におけるヒエラルキーの排除
1人の振付家による振付ではなく、振付家を分散させることで、可変的なダンスを起こす。
行動:街中の人(都市による振付)
行動の順序:スマートフォン(シャッフル再生)
方向:抽選+自分の意思
歩速:他者
・無関係の関係
街中で無関係な他者の動きが揃う/リンクしているように見える→都市にあらかじめ振り付けられている?
行動はダンサーとイヤホンとの関係の中で成立していて、ダンサー間の恣意的な関係性は存在していない。
しかし、街中で無関係なものが関係して見えるように、無関係の中に関係性を見出す。